昨日2021年3月23日(火)管理人が飼っていた目に入れても痛くないほど愛してやまなかった愛犬のロングコートチワワのアンジェが末期の慢性腎不全でこの世を去り虹の橋を渡りました。これからもずっと忘れないため、そして同じく腎臓病を患うワンちゃんを少しでも減らしたい想いを記事に綴りたいと思います。
目次
わが家の愛犬チワワ”アンジェ”
ロングコートチワワのアンジェ。
アンジェという名は血統書のために付けた名前で血統書の名称は
ANGE OF MY PROGRESS JP
(アンジェ オブ マイ プログレース ジェイピー)
あくまで血統書用に付けた名前で実際は別の名前を付けて呼んでいました。この記事では血統書用の名称アンジェとして呼称します。
生年月日は2010年11月20日(土)生まれのメス。
毛色カラーはCHOCOLATE,TAN & WHITE(L) チョコレートタンホワイトロング
愛知県のチワワブリーダー土井一男さんから譲り受けたチワワで父は土井さんがブリードしたブラックタンのロングコートチワワ、ムサシ君の直系の女の子です。
両親ともにブラックタンですが稀にチョコタンが生まれてくるというお話しをお聞きし、チョコタンが生まれたときには譲って欲しいと土井さんにお願いしてあった子でした。
お願いしてから僅か数か月でチョコタンの女の子が生まれてきたと連絡がありました。
早く見たい。会ってみたい。と居ても立っても居られず生まれて生後一か月を待つことにしました。
そこで待っていたのは天使のよう可愛さのチワワちゃんでした。
この出会いに運命を感じ見にいったその日即答でこの子を譲り受けることに決めました。
それから日を待ち自宅に連れて帰ったのは生後90日(3か月)2回目のワクチンを打ったのち。
待ちに待ったアンジェをわが家へお迎えに。
迎えに行って再会したアンジェはすぐ私の体をよじ登って首元にぴったりとくっつて離れなかったことを今でもはっきり覚えていてけっして忘れられません。
アンジェはものすごく人懐っこく、全く人見知りをしない子でした。
飼い主の私だけでなく、私の家族や友人、それどころかインターフォンを鳴らす宅急便の配達員や郵便局員さんにも飛びついて甘えるほど人間が大好きなまるで太陽のような子でした。
そのアンジェがたった10年という老衰の寿命を全うすること叶わず病死してしまうなんて、そのときは思いもよりませんでした。
”アンジェ”の腎臓病が発症、そして。
突然症状が出たのは先週3月17日くらい。
急に元気が無くなくなったと思ったのもつかの間18日の夕方くらいからはついに餌も食べなくなりベットの中から出てこない状態に。
時間も遅かったため翌日19日に病院へ行きました。
移動中、病院の待合い室もずっとぐったりしていたアンジェ。診察してもらったところ先生から状態が思った以上に悪いかもしれないと伝えられたのちエコーと血液検査をすることになりました。
そして検査の結果が出たとき先生はかなり深刻な面持ちで
「信じられないほどとんでもない結果が出た。」
とのお言葉が。
私はまさか命にかかわるような重い病気なのか、を想像すると体中から一気に血の気が引き、足の震えが止まりませんでした。
血液検査の結果。
- GLU(血糖値)154 正常値75-128
- BUN(尿素窒素)140.0 正常値9.2-29.2
- Cre(クレアチニン)9.84 正常値0.4-1.4
- TP(タンパク質)9.8 正常値5.0-7.2
- ALP(アルカリフスファターゼ)993 正常値47-254
- IP(リン)15.0 正常値1.9-5.0
- K(カリウム)6.9 正常値3.8-5.0
- CRP(C反応性蛋白)7.0 正常値-0.7
ほとんどの項目で正常範囲を大きく振り切れており、特にCre(クレアチニン)9.84は最悪の数値。
先生から伝えられたのは腎不全のステージ4でもかなり重い末期中の末期。尿毒症の症状も出ているだけでなくさらに神経症状などの合併症も併発しているとの事…
即日、点滴と抗生剤治療をはじめることになりましたが、それでもあまりに重い状態で助かる確率は30%以下。仮に助かっても一時的な延命に過ぎないことを伝えられた、そのときは突然訪れた出来事に感覚が追い付かず現実なのかどうかもわからないほど頭の中が真っ白になってしまいました。
一縷の望みをかけて治療をはじめ2日目くらい。
自力で歩きおしっこが出たとき僅かな希望を持ちました。
が、その翌日3日目には首も起こせないほど状態が悪くなり、ついには腎不全の犬が死ぬ直前に出すという黒い便(タール便)を出したとき、アンジェの頭を撫でながら「死なないで。」「まだ連れて行かないで。」と大泣きし涙がずっと止まりませんでした。
そして微かな願いも空しく治療開始から僅か4日目。
仕事から帰宅したとき目にしたアンジェは目を開けたままピクリとも動かず冷たく固まっていました。
今から思えば約2年ほど前、一度血の混じった尿を出し病院へ行き抗生物質の注射で血尿は治まったもののその後、これまで以上に水を飲むようになり、さらに一回の尿の量が増えていき腎不全になってから知った事ですが”多飲多尿”になっていました。
それが腎不全のステージ2だとは当時は知る由もなく。腎臓病の魔の手はその後どんどん進行していたようです。
ネットの情報によると犬の腎不全の平均生存期間はステージ2で14.78ヶ月、ステージ3で11.14ヶ月、ステージ4だと1.98ヶ月とのこと。
つまり”多飲多尿”になってから平均生存期間どおりのタイムスケジュールで約14カ月~経過しステージ4になってしまったということになります。
さらにアンジェは”多飲多尿”になったくらいから歯に歯石が多くなり口臭もするようになり、これも腎臓を患うと毒素が抜けなくなり歯や口臭にも影響が出る腎不全特有の症状だったようです。
そこからさらに遡ると、アンジェは1歳のときに避妊手術を。1歳半くらいで左後ろ足に膝蓋骨脱臼が発症しステージ2の状態だったため膝蓋骨脱臼の形成手術をしています。
実はそのときいずれの手術前に手術のための血液検査をしているのですが、数値は9年前のことで忘れてしまいましたが上記したBUN(尿素窒素)の値が高く麻酔による死亡リスクがあることを伝えられていました。
避妊手術のときは数日待ちましたが、結局数値はかわらず先生も最悪の事もありえなくはないが、ほぼ大丈夫でしょうとのことで、そのまま手術をすることに。(通常より多少高いくらいだった記憶があります。)
さらに膝蓋骨脱臼の手術をするさいもBUN(尿素窒素)の値が高めだったのですが、すでにステージ2で歩くたびに膝の皿が外れてハマり外れてハマりの状態だったため手術を優先しました。
(※腎臓病からは余談になりますが、膝蓋骨脱臼を患いお悩みの飼い主さんにまだワンちゃんが若いなら迷わず手術することをオススメします。
アンジェは手術が無事成功し左後ろ足の膝蓋骨脱臼が完全に完治。予後も良くその後、全く再発しませんでした。
お住まいが愛知県ならアンジェがお世話になった”みどり動物病院”が文句なくオススメです。
膝蓋骨脱臼の権威で毎月かなりの手術をこなされており先生含めスタッフの方も親切丁寧な方ばかりでした。
しかも名医なうえに入院費含めた手術代が詳しい金額は他の病院の手前伏せさせていただきますが、膝蓋骨脱臼手術の一般相場と比べると破格と言っていいほど良心的な代金でした。(そんな価格でどこもやってくれないと他病院では驚かれるほどの低価格です。))
その当時はBUNのことをまるで意識していませんでしたが、その経緯を今回かかり付け病院の先生に話したところ生まれ持って腎臓になんらか先天的な障害を持っていた可能性が高いことを今にして知りました。
腎臓病で愛犬を亡くさないためにも…
その当時はは全く腎不全のことを知らずにたまに、食べていたお米とかパンとかたまにあげてしまっていました。
今そのことをものすごく後悔しています。
愛犬家の皆様にお願いです。
どんなに欲しがってもドライフード以外あげないで下さい。
たとえお米やパン類の炭水化物だとしても犬の腎臓には負担がかかります。
腎不全は静かに進行していき、目に見えて症状が出たときにはすでに手遅れな状態なほどの末期になってしまっていることがほとんどです。
避妊手術や、膝蓋骨脱臼手術のときBUNの値が高いことに対して腎臓病用のドライフードに切り替えるなどもっと早く対策していれば。
それでなくとも2年前の血尿から”多飲多尿”になったとき腎臓病を疑い予防治療をはじめていれば。
いずれ重病になったとしても命があと1年や2年延びていたかもしれません。
私みたいに無くしてからそんな後悔を抱えてからでは本当に手遅れです。
愛するわが子に毒を与えてしまってた馬鹿な飼い主を反面教師に今元気で健康なあなたの愛犬を心身共に大切に愛でてあげて下さい。
ワンコを愛してやまない飼い主の皆様に愛されるワンコがこれからもずっと幸せでありますように。
それがアンジェへの最大の供養になると信じています。
愛犬家の皆様は例外なく心が優しく他者を労われる人たちばかりです。
そんな皆様に愛でられるワンコちゃんはきっと幸せです。
そしてアンジェが、虹の橋を無事に渡れますように。
アンジェ幸せだったかな?
この世に生まれてきたこと満足できたかな?
幸せで悔いのない人生だったと願い天国へ行く大切な大切なわが子を送り届けたいと思います。
闘病中すごく苦しかったね。
それでも小さなからだで精一杯頑張ったね。
やっと苦しみから解放されたね。
そしてこんな飼い主にいままで
いっぱいいっぱい幸せくれてありがとう。
たくさんたくさん笑顔をくれてありがとう。
おおきなおおきな愛ををくれてありがとう。
いっぱいの幸せ、たくさんの笑顔、おおきな愛をくれたのにそれ以上の良かったを与えあげられなくて、ごめんね。
愛犬の旅立ちを泣くことしかできない飼い主をどうか許してね。