フリマアプリ「mercari│メルカリ」で数多く出品していると避けられないクレーマー購入者。中には難癖つけてメルカリの補償対応を狙ったり、返品前に取引キャンセル申請をしてきて返品せずに返金を狙う悪質なケースまで。どんな相手にも誠意をもって丁寧にルールを守って正しく返品してもらうよう、その手順を詳しく解説。
目次
メルカリ クレーム~返品までの手順
フリマアプリ「mercari│メルカリ」で数多く出品しているとどうしても避けられないのが購入後に購入者からのクレーム。
本当に不備があり理解のある購入者なら返品してもらい取引をキャンセルすれば良いのですが、なかには難癖つけてメルカリからの補償対応を狙ったり、返品前に取引キャンセル申請をしてきて返品せずに返金(返品前に取引キャンセルを完了させれば返品することなく取引が無くなり支払いもキャンセルされる。)を狙う悪質なケース もあります。
そういったケースを狙う購入者にも毅然とした対応を心がけキチンと誠意をもって、そして丁寧にルールを守って正しく返品してもらうようにしましょう。
でなければいかに「もらい事故」であれ理不尽と思えるクレームでも受け止めて、突っぱねないようしなければ、メルカリから出品者にもペナルティを受ける可能性もあるからです。
返品してもらうための送料の出費とやり取りした時間はもったいないかもしれませんが、先々メルカリを利用していく事の有用性と出品者として積み上げた信頼を鑑みれば、たかだか1回くらいの送料は安いもの。やり取りした時間もクレームに対するやり取りを知り、最後まで対処することが出来たという良い経験を得られたとプラス思考で考えれば、きっと今後にその経験を活かせられますよ。
商品をお届け後のクレーム事例
実際経験したクレームですが、とあるパソコン部品を出品しました。
問題なく動作していますし故障もありませんが、5年ほど前の物で使用による経年劣化もあったためジャンク品扱いで相場よりかなり安く(相場の半額近く)出品したため、出品した即日に購入がありました。
購入者へ商品を届け、取引画面で「配達完了」した日に受取連絡がなくその翌日に購入者からコメントがありました。
※コメント文は記事用に修正したものです。
出品したときには問題なかったはずの商品。
それでも経年劣化を考慮し、格安で「傷や汚れあり」で出品しましたが、それでもクレームが来てしまいました。
しかしいかに出品前に確認出来なかった不具合(この場合、作動音)であれクレームを受けても突っぱねないように気を付けたいところです。
そしてこのケースの場合、購入者は「返品したい」との申し出ではなく「事務局に補償してもらう」ことを狙っています。
もし本当に商品に不具合があったのなら、そんな故障した商品を持っていても無駄なので「返品したい」と申告してくると思います。
それを返品せず「事務局に補償してもらう」ことを選択したということは。
- 届いた商品は問題なく使用できて不具合が無い。
- 不具合はあるが使用に差し支えないため返したくない。
のいずれが疑われます。
いずれにしろ、購入者に事務局からの補償対応をされてしまうという事は。
- 事務局によるキャンセルになり、相手には商品が手元に残り、さらに全額返金されて出品者側には入る予定の売上金が事務局から補償されてしまう(強制的に)
(強制的に)と記載させて頂いたように、補償という対応が発生した場合、出品者には実際見えないがペナルティが付加し、これが何度も連続すると「次回は補償を受けられない可能性があり、利用制限を受ける可能性もあります。」と事務局から警告が来るようです。(「確実に」ではなくあくまで「可能性」。)
よって購入者が「事務局に補償してもらう」を選択したとき、出品者は…
「クレーム来たけど事務局に補償してもらうってよ!ラッキー!」
ではありません!
メルカリに補償してもらうという事で、出品者側にペナルティを受ける可能性からいずれ「利用制限」または「無期限利用停止」になってしまう可能性を高める事のほうが出品者にとってはよほど損失になります。
その事を考えれば、補償対応させるよりも気持ちよく返品してもらったほうが今後のためになるでしょう。
それを踏まえて購入者に以下のコメントをしました。
そして事務局へ問い合わせをするのですが、問い合わせ方法を解説します。
メルカリ事務局へ問い合わせ方法
✅「マイページ」の「ガイド・お問い合わせ」から「お問い合わせ」を選択。
✅次ページから「お問い合わせ項目を選ぶ」を選択。
✅購入者と商品発送後で受取評価前のため「取引中の商品について」を選択。
✅すると出品した商品の一覧になるので、もちろん当該商品を選びましょう。
✅「お問い合わせ項目を選ぶ」から「その他」を選択。
✅「上記で解決しない場合」から「お問い合わせ」を選択。
✅選択した商品から「お問い合わせ内容」の入力画面になります。
ここで注意するのが。
✅「取引メッセージは送りましたか?」このお問い合わせをするとメルカリ事務局は、コメントのやり取りを閲覧します。
- 購入者に対して真摯に対応しているか?
- 購入者の意向をしっかり受け入れているか?
- 突っぱねたり責任転嫁などしていないか?
- 無理に交渉して相手に送料を負担させていないか?
などを事務局が入念にチェックします。
コメントのやり取りは大切な証拠となるので少しでも落ち度あるような対応が無きよう、購入者へは真摯に対応し、誠意をもって同意してもらえるよう対応を事前に済ませてから問い合わせをしましょう。
以下、実際私が入力した「お問い合わせ内容」です。ご参考下さい。
出品した商品を購入者様にお届けし、到着後私が見落としていた不具合があったと購入様から申し出がありました。
不良品と認め、取引のキャンセルに同意致します。
購入者様に商品を返送頂き、購入金額を購入者へご返金頂きますようお願い致します。
「お問い合わせ内容」を入力したら「送信する」でお問い合わせ完了です。
そして事務局からの「お問い合わせ」に対する来た返信が以下。
お問い合わせありがとうございます。
双方が返品に合意した場合は、商品を返品し、出品者のお手元に到着したことを確認のうえ、出品者がキャンセル申請をおこなうようお願いいたします。
また、返品不要の場合は、返品不要の双方の同意を確認のうえ、キャンセル申請をおこなってください。
購入者へこの内容を伝えたほうがより間違いは無くなります。
双方が返品に合意した場合は、商品を返品し、出品者のお手元に到着したことを確認のうえ、出品者がキャンセル申請をおこなうようお願いいたします。
また、返品不要の場合は、返品不要の双方の同意を確認のうえ、キャンセル申請をおこなってください。
詳細は下記ガイドのご確認をお願いいたします。
また●月●日に自動で取引が完了してしまいます。
それまでに商品がこちらに到着するようご返品をお願いします。
今回はご迷惑かけた事を改めてお詫び申し上げます。
ここまで具体的に丁寧にコメントしておけばよほど間違いないハズなのですが…
と返品してもらう事は良いのですが、驚きの購入者側から返品前にキャンセル申請が来ました。
キャンセル申請が来たときの画面は以下。
キャンセル申請が来た場合、「同意する」か「同意しない」の2択となりますが、もしどちらも選ばずに24時間経過すると自動的に「同意する」と同じことになり取引がキャンセルされ取引自体がなくなり取引画面が消去されます。つまり…
購入者が発送したかどうかを知るすべは無くなり、ほぼ「発送してもらえない」という事態になります。
「同意しない」を選択するとお互いの「コメント」のやり取りが出来なくなり、「この取引をキャンセルする」も画面から消えてしまい事務局からの対応待ちとなってしまいます。
以下メルカリボックスの質問の抜粋
返品の話合いも必要ですが、もうキャンセルが完了したらお相手とやりとりできませんから、事務局に問い合わせその他から
ご相談くださいませ。それでないとお相手にプレゼントした事になります
✅リンク先
https://www.mercari.com/jp/box/q642bda6a939fdd6e/
今回、購入者へは事務局からの指示。
双方が返品に合意した場合は、商品を返品し、出品者のお手元に到着したことを確認のうえ、出品者がキャンセル申請をおこなうようお願いいたします。
を事前にちゃんと伝えてあります。
出品者の手元に到着してから出品者がキャンセル申請を行うのは、取引キャンセルしつつ購入者が商品の持ち逃げを防ぐためです。
それでもその内容を無視(見なかったフリ?)して発送前に購入者から取引キャンセル申請をしてきたという事は、明らかに商品持ち逃げを狙った確信犯の可能性が高いでしょう。
もちろん本当にコメントの内容までしっかり見ておらず、かつメルカリの仕様をよく知らない初心者の方の可能性もあるでしょうが、今回やり取りした相手は評価数が500回以上でした。
確実に玄人の方なのでほぼ前者であると言えるでしょう。
どちらにしろ発送から24時間以内にこちらに商品が到着して確認出来るわけがないので、以下のコメントをしたのち「同意しない」を選択しましょう。
購入者から今の段階でのキャンセル申請となると24時間以内に返品商品を確認出来ない可能性が高いです。
一旦キャンセル申請は「同意しない」にさせて頂き、商品が到着してから改めて到着した即日にこちらから取引キャンセル申請を出させて頂きます。その際一時的にお互いコメントが出来ない状態になりますが、申請前のコメントやり取りか出来る状態に差し戻してもらえるように事務局へすぐ問い合わせしておきますのでご安心下さい。
こちらの責任にもかかわらず申し訳ありませんが、ご理解のほどよろしくお願い致します。
それから事務局へその事を問い合わせしたところ、事務局から約2時間後にすぐ対応してもらえました。
キャンセル申請は、事務局により取り下げて頂けました。
■商品情報
商品ID:m●●●●●
商品名:●●●●●
商品価格:¥●●●●●
■キャンセル内容
キャンセル理由:[受け取った商品に不備が見つかった]
届いた商品に不備があったため
取引が継続可能となりましたので、内容をご確認ください。
さすが!メルカリさん対応が早い!
この後、ようやく購入者は商品を無事返品してくれました。(届いた商品は分解されていましたが(笑))
それでは返品された商品が手元に到着したことを確認してから行う、出品者からのキャンセル申請を解説しておきます。
出品者からのキャンセル申請 手順
✅商品の取引情報の一番下「この取引をキャンセルする」を選択。
✅「この取引をキャンセルする」を選択すると【重要】がポップアップされます。内容にあるように出品者側の一方的な取引キャンセルや、購入者の意向に沿わない取引キャンセルはペナルティ対象となるので十分理解し注意しましょう。
ちゃんと誠意ある対応で丁寧に説明し購入者の意向をしっかり汲んだ対応を心掛ければ心配する事はありませんよ。
✅次に「キャンセルを申請する」の項目を埋めていきましょう。
〇配送業者によるトラブル(未着や破損)
〇購入されたものとは違う商品を発送した
〇配送先住所が間違っていた
〇購入者と同意している
この場合はもちろん
●購入者と同意している
にチェックします。
理由の詳細(必須)は私が実際取引キャンセル時に入力した内容を原文のまま掲載します。ぜひ参考にして下さい。
そして
✅返品が必要な場合は、キャンセル申請前に返品を完了してください。
✅キャンセル後は取引メッセージが利用できなくなります。
に✔を入れたら「キャンセルを申請する」で申請完了です!
あとは購入者が「同意する」を選択すれば取引画面が消えて購入者に返金(というより支払い自体が無かったという処理?)されます。
そして最初にこちらが購入者へ発送した送料も無かったことになります。
つまり発送料金はメルカリが負担したことになりますね。
これで無事全ての対応の終了です!
お疲れ様でした!
返品対応について
長く続けていればメルカリでなくともこういった事は必ず起こりえます。それは避けることは困難でしょう。
そんなとき、大切なのは「理不尽な内容であっても相手の意向を受け止めて、真摯に対応すること。」そして多少くどくなっても「詳しく具体的に説明しておく」こと。
出品者、もしくは購入者から事務局へ問い合わせたときコメントのやり取りが大切な証拠になるからにほかなりません。
もし出品した商品が数百円~千円以下の少額ならば返品してもらわずに、購入者に破棄(つまりプレゼント。)するよう促して取引キャンセルするほうが面倒なく手っ取り早い方法だと思います。
メルカリを今後も日常的に利用するならば、たかだか1回の取引で相手を無理に説得しようとしたり突っぱねたりで事務局から見て不利になるような対応はしない事をお勧めします。
負担した返品送料もやり取りした時間も今後につながる良い経験になったと肯定的に受け止めれば、次はもっと出品者にとっても最良で購入者にとっても喜ばれる対応に繋がると信じて、これからもメルカリライフを楽しみましょう!